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バイオセンサー電極の性能アップで弊社成膜技術応用・社会課題の解決のための貢献

 弊社は、電気化学的検出法を用いたバイオセンサーの実用につながる高感度電極に関する早稲田大学との共同研究の一環として、ポリイミド(PI)基板上への金のメソポーラス構造薄膜成膜に弊社技術を応用いたしました。この電極を利用した取り組みにおいて、同大学学生チーム「iGEM Waseda」 (注1)が、合成生物学の国際大会「iGEM 2022」(注2)でTrack Award及びGold Medalを受賞しました。電極表面へのメソポーラス構造導入は、その表面積の大きさから高感度検出に有効であることが知られていますが、従来報告されているガラスやシリコン等の固い無機物の基板とは異なり、柔らかい樹脂基板であるPI上にメソポーラス構造金薄膜を成膜する技術は、バイオセンサーの実用化を大きく推進するものです。
 この技術により作製される高感度電極には、さまざまな用途への応用が期待され、今回の受賞においてiGEM Wasedaチームが提案した無細胞系による物質生産と組み合わせたバイオセンサーでは、不妊治療への応用として、妊娠可能期間を割り出す高感度センサーとしての活用可能性が報告されています。これは、より精度の高い女性ホルモン検出調査を行うことで、今後の、世界的な人口減少・少子化問題への貢献が可能になるとの説明を行ったものです。
 なお弊社は、iGEM Wasedaチームの2022年度の活動を協賛企業として支援いたしました。

弊社は、今後も蓄積した成膜技術を応用し、社会貢献・人材の育成支援等に努めてまいります。

iGEM発表会の模様
iGEM発表会の模様
iGEM授賞式後の風景
iGEM授賞式後の風景
(注1) 「iGEM Waseda」のホームページ (https://igem-waseda.netlify.app/)
(注2) 「iGEM(International Genetically Engineered Machine)」は合成生物学の発展と学部生教育等を目的として2004年に始まった国際的な大会・競技会で、2022年度の大会(iGEM 2022)は2022年10月26日~10月28日を会期としてフランス・パリで開催され、45か国から350チーム以上が参加しました(https://jamboree.igem.org/2022)。

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